【61日目】「真面目」の罠

伝統的な日本人の価値観かも知れないけど、「真面目」にやれば評価される、とか、「真面目」にコツコツやる事が大切とか、そういう価値観がある。本当にそうだろうか?

 

先日、こんな記事を見つけて、思い出した。

日本屈指の豪雪地区で「極力非圧雪」を謳うスキー場の本気度 | Akimama ─ アウトドアカルチャーのニュースサイト

(URL:http://www.a-kimama.com/outdoor/2014/11/23377/

富山のスキー場はほぼ3月末でクローズする。4月以降は新潟県のシャルマン火打スキー場に通う人も多い。

このシャルマンも似たような運営スタイルだ。ゲレンデは広いけど、非圧雪ゾーンを残す。こんな感じだ。山頂から圧雪されたコースも、そうでないコースも滑ることが出来るのだ。実はこの圧雪という作業、非常にお金も時間もかかる。コースクローズから翌朝までに数台の圧雪車を稼動させなければいけない。目安はリフトの本数×1~1.5倍くらいの台数だろうか。当然、圧雪車の取得・メンテナンスにかかる費用はもちろんのこと、燃料代や作業員の人件費(コレはコレで土木関係者の貴重な財源にはなってるんだけど)などなど、1シーズンで1台あたりどんなに少なく見積もっても200万円~400万円にはなるだろう。(人件費だけでも、1日1万円×100日=100万円だし)

だから、圧雪には莫大なコストがかかるのだ。

 

実は、今、海外のスキーヤー・スノーボーダー(の一部)は日本に滑りに来ている。理由は簡単だ。世界一のパウダースノーが楽しめるから。北海道や長野はもちろん、富山でだってパウダーは楽しむ事が出来る(もっとも、富山はパウダー感は少ない・・・ただ、富山の重パウ=重いパウダースノーに一度はまると、抜け出せなくなる。本当に白い粉。麻薬だ。僕もそのジャンキーの一人だけど)

そんなパウダーがあるのだから、むしろそのパウダーを生かしたほうが良い、と思ったとか言う理由は、どのスキー場も後付けだと思うけど、少なくとも「真面目」にやっていないから、運営コストを下げて今まで生き残ってこれたのだろう。富山でも、粟巣野スキー場がそんなコンセプトで運営している。急斜面の半分は非圧雪。一応、エスケープルートは踏んであるって言うそういう感じ。

 

なんでもかんでも「真面目」にやれば良いってもんじゃない。手の抜きどころを知らないとつぶれるし、怪我の功名である程度ルーズにやってたほうが、そこにニーズがある場合もある。それ以上に、真面目にやりすぎると、「効率」を考えなくなる。力技とか正面突破だけでは、効率が悪くてしょうがない。反復する仕事を楽にこなす方法も考えなきゃいけないし、時にはそれを疑う事も必要だ。

だから「真面目」やっていれば良い、なんていう価値観は捨てたほうが良い。要領よく。これがポイントだ。

2015年9月27日 kaneyan 未分類 No Comments

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