willcom WX10K(DIGNO DUAL 2)をZenfone5に乗り換えた話 その1

結構紆余曲折が有ったのでメモ。

あれは2012年の年末の話。その当時関わっていたプロジェクトの関係でとにかく電話をかけることが多かった。当時はフリーター。だから自腹でかけるしかない状況だったのだ。一ヶ月の通話料金が5千円を過ぎる事も多々あり、経費削減のためにwillcomのHONEY BEE 5というPHSを買ったところから、willcomとの付き合いが始まったのだ。

当初の目論見を外れた点が2つ。1つ目はプロジェクトが思ったよりも続かず早期にこのPHSが無駄になった。そしてもう一つがこの翌年あたりから、通話定額が各社スタートしたのだ。それ以上にこの端末。勝手に再起動をする素敵な端末。修理に出しても直らない有様だった。

そして、2014年の夏。入社した会社からはPHSが支給されたのだが、今もそうだがPHSはとにかく電波に厳しい。移動中なんて使い物にならない。お客様宅で圏外なことも多々あり、さらに移動中に社内外の連絡調整をする役回りだったもんだから、我慢しかねて契約したのがWX10Kだった。スマホナビを使いたいという事もあり、iPhoneと並行する道を選んだのだった。

このWX10K、PHSと3G二つの電話番号が利用できる変態な端末だった。これもまたトラブルが多かった。でも、番号を使い分けることで、そこそこ便利に利用できていた。

が、しかし・・・3Gにトラブルが多かった。電話を発信できなくなったり(着信は未検証だけど、おそらく着信もしていない)、音声の品質が悪くなる症状が出た。その場合でも一旦機内モードに入れることで解消sれることが多いのだが・・・そして、端末が遅いという問題もあった。今となると、iPhone 6S Plusを契約したときに通話定額にしているので、通話定額の端末としての役割も薄い。

しかし、お客様に電話するときに、個人の携帯番号は教えたくないので、社用携帯は絶対に必要だと思うのだ。休みの日につかまりたくないし・・・。

なので、SIMフリーの端末を買ってみることにした。これがこの問題の始まりだった。

端末は以前から評価が良かったZenfone5。ポイントはGPSと動作だ。GPSはネット上の評価を見る限りは問題なく、動作も実機や別のタブレット等でも確認したけど、同じく問題なし。あとは、今使ってる車載ホルダーに収まる事が条件だった。5インチまでは大丈夫だけど、5.5インチの端末は軒並みダメだった。2 Lazerがダメならコレしかないという選択だった(後は中華スマホとかは品質が怪しいし、国産のは高いし)iPhoneという選択肢もあったけど、仕事柄、検証用の端末が手元にあったほうが都合が良いので、敢えてプライベート用のiPhoneとは違うAndroidという選択だったのだ。

端末は無事中古で確保できたのだが・・・問題はここからだった

メモ:想定できることは必ず起こる

人間が想定できる出来事は、必ず起こる。

今日、オンラインゲームをしているお客さんから相談があった。「NATをオープンにしたい」と。そもそもNATをオープンにするという言葉の意味が分からなかったので、よくよく確認するとオンラインゲームをするのに、特定のポートへの接続をPS4へフォアワードしたいとのことだった。調べていくと、443やら80やら8080も含めてTCP・UDP合わせて20個近いエントリを入れる結果に。そして、厄介なことにオンラインゲームによってそのポートが違うという・・・。

そもそも、いまどきのルーターならUPnPでポート設定を行うはずなのになぜ??と思っていたら、どうも、オンラインゲームのホストになりたいみたい。いまどきゲームでもP2Pなのね・・・。勉強になりました。

PSでは、NATの設定上、

  • タイプ1 = PSがネット直結(PPPoEセッション張ってるとか、CATVモデム直結とか)
  • タイプ2 = UPnP機能付きのルーター経由で接続
  • タイプ3 = UPnP機能なしのルーターまたは二重ルーター

の3タイプが存在しているみたい。上記ではタイプ1で接続したいとのことで、直結すると無線ルーターを接続できず、他の機器のWi-Fiが使えなくなるのでダメ。だから、ポートフォアワードで特定のポートへの着信をPSへフォアワードさせると、タイプ2の環境でもタイプ1となる。

とりあえずはポートフォアワードの設定で必要なポートだけ開通させてちゃんとタイプ1になることは確認。でも、正直・・・ソフトが増えるごとにポートフォアワードのエントリを追加せにゃ行かず、これが大変面倒・・・。なので、今回はDMZの設定で、ルーターのWAN側に着信した信号を全部PSへ飛ばす形にしました。今回の設定としてはとりあえずこれが正解かな??

でも、この環境だと・・・複数の端末(PCやPSなど)からは使えない。なぜなら、グローバルIPアドレスが一つだから・・・。ポートが違っていれば、ポートフォアワードの設定で振り分けもできるだろうけど、同じポートが必要だとアウト。いつかそんな相談もあるかもしれないので、いくつか方法を考えてみました。(現実的な方法で)

1.マルチセッション(=フレッツ光&光コラボ)

フレッツ光ネクストだと、この方法がベストか。

ルーターのPPPoEブリッジを有効にした状態でPS4からPPPoEセッション張ってもいいし、マルチセッション対応のPPPoEルーターからフォアワードしてもOK。楽天BBとかBBexciteとかなら月500円で実現可能。多分、追加費用としては一番安い。セッションプラスとかでセッション数を増やせば、最大4セッションまで張れるので理論上4台までは追加可能。だけど、3セッション目以降は1セッションごとに300円/月が必要。

さらにLAN側も同一セグメントで運用できるので、共有プリンタ等の問題もない。

2.電話番号追加(=auひかり)

auひかりの場合PPPoE接続ができないので、この方法がベスト。ただし、2台が限度。auひかりでは電話番号1つにつき500円の追加をすると、ひかり電話対応のHGWをもう1台レンタルできる。これがポイントで、1番号目のHGWと2番号目のHGWのWAN側にはそれぞれ別のIPアドレスが割り当てされるので、これで2つのグローバルIPアドレスが取得できる。ただし、LAN側セグメントが基本的に分かれるので、もし共有プリンタやNAS等を使うことが考えると、2台目のルーターのDHCPサーバー機能をオフにした上で、二台のLAN側を接続して、デフォルトゲートウェイを手動で振ったり等々の設定が必要か?

3.IPアドレス追加(=CATV)

CATVで追加IPアドレスの割り当てオプションがあればこれを使うのがベスト。ルーターを2台準備して、上記のauひかりの要領で接続すれば、共有プリンタ等の問題も解決できる。が、オプションがないCATVもあるので注意。

4.VPS契約してVPNアクセス(=最終兵器)

ちょっと厄介。VPSを契約して、L2TPとかでVPNアクセスしちゃう。バッファローのルーターとかだと、L2TPクライアント機能があるので、VPSにL2TPのサーバーソフト入れて、VPSのグローバルIPアドレスへの着信をフォアワードさせれば、行けちゃう系?ただ、VPSの月額料金とか設定とかかなり煩雑。だったら、回線を乗り換えた方が良いかも・・・。

 

こんな感じでした。固定IPの取得ができるISP契約しても良いけど、正直設定も月額料金もメリット薄くてね・・・。

いやいや、そもそもIPv6でやってくれれば、こんなこと考えなくてもいいんですけどね。

タダでやってよ

「あんたなら楽勝でしょ?」「簡単にでいいから、タダでやってよ」とか「安くやってよ」とかそんなことを言ってくる方が時々いる(敢えて「お客様」とは書きません)

実際に今日こういう出来事があって、嫌な思いをした。「なんで簡単にできんのか?」とか「あんたがやらんで、こちらがやればいいんだから教えて」と かこういう理論なのだ。挙句「年金生活者で余裕がない」とも言いだす(こっちは年金もらえるかどうかも分からない世代なんですけどね)簡単に言えば、間違ってWindows10にしてMicrosoftアカウントでログインに切り替えたら、Microsoftアカウントのパスワードが分からなくなってログインできなくなったという、確かにイージーな内容。

いや、解決方法は行く前から分かっていたんです。だけどお金をいただかないと動けないんです。それでも相場よりもかなり安い金額で(というか、相場が中間マージン盛りまくりの価格なので、これでも十分なんです)、渋々了承貰って作業開始。っもちろん、速攻パスワードをリセットして新しいパスワードを設定。無事ログインできましたとさ・・・。

でも・・・ここで終わる性格じゃないんです。お客様はWindows10で使いたいってことだったので、パスワード認証を外して自動的にログインする設定に変更。さらにブラウザもEdgeじゃなくてInternet  Explorerを既定のブラウザにして、動作が怪しいWindows Liveメールも動作チェック。ウィルスバスターもちゃんと動作確認。そしてロールバックは30日以内にと伝える。

お金をいただく以上はここまでやらないとダメでしょ・・・。

 

正直カメラマンとしてもパソコンの設定屋さんとしても、どちらの業界でもこんな話は一つや二つじゃない。出張するとお金がかかるのが分かっているから「電話で簡単に教えてよ」と言ってくる方もいる。正直こういう人とは関わりたくないというのが本音だ。

僕らが何をお金に換えているのかをご理解いただけないからだ。

販売業ならモノがあるからそのモノの価格で分かりやすいし、飲食業も原材料が必要なのが分かるから、これもわかりやすい。製造業だってそうだ。サービス業という技術を売る業界だと、一見原価が無いからこういう現象が生じるのだろう。

本当にそうだろうか?サービス業だって原価がある。自分の時間を切り売りするしかない。だから自分の時間が究極の原価なのだ。また、間接経費も掛かっている。移動の経費や通信費。これだって立派な経費だ。シャッター1回切ったって、ストロボもシャッターも傷むし、積もればメンテナンスが必要になる。何も慈善事業をやっているわけじゃない。営利目的で仕事をしている。

医者だって弁護士だって同じだ。医者に「盲腸の手術なら楽勝だろうから、タダにしてくれ」「簡単に処方箋をタダで書いてほしい」とか、弁護士に「証拠もある簡単な訴訟だからタダでやってくれ」とか「相談なんてタダで当たり前でしょ」なんてことを言っているのと変わらないのだ。「対面じゃなくて電話で簡単に教えて」だって通じる話じゃない(もちろん顧問契約でもしてれば別だけど)

困ったお話なんです・・・。

でも・・・私の性格上、面白いことはもうからなくてもやる性格です。これからも、これまでも、無料(または相場よりも安く)撮影したお客様がいらっしゃいます。その方には少なからず「実験」にご協力をいただいております。あしからず。