タダでやってよ

「あんたなら楽勝でしょ?」「簡単にでいいから、タダでやってよ」とか「安くやってよ」とかそんなことを言ってくる方が時々いる(敢えて「お客様」とは書きません)

実際に今日こういう出来事があって、嫌な思いをした。「なんで簡単にできんのか?」とか「あんたがやらんで、こちらがやればいいんだから教えて」と かこういう理論なのだ。挙句「年金生活者で余裕がない」とも言いだす(こっちは年金もらえるかどうかも分からない世代なんですけどね)簡単に言えば、間違ってWindows10にしてMicrosoftアカウントでログインに切り替えたら、Microsoftアカウントのパスワードが分からなくなってログインできなくなったという、確かにイージーな内容。

いや、解決方法は行く前から分かっていたんです。だけどお金をいただかないと動けないんです。それでも相場よりもかなり安い金額で(というか、相場が中間マージン盛りまくりの価格なので、これでも十分なんです)、渋々了承貰って作業開始。っもちろん、速攻パスワードをリセットして新しいパスワードを設定。無事ログインできましたとさ・・・。

でも・・・ここで終わる性格じゃないんです。お客様はWindows10で使いたいってことだったので、パスワード認証を外して自動的にログインする設定に変更。さらにブラウザもEdgeじゃなくてInternet  Explorerを既定のブラウザにして、動作が怪しいWindows Liveメールも動作チェック。ウィルスバスターもちゃんと動作確認。そしてロールバックは30日以内にと伝える。

お金をいただく以上はここまでやらないとダメでしょ・・・。

 

正直カメラマンとしてもパソコンの設定屋さんとしても、どちらの業界でもこんな話は一つや二つじゃない。出張するとお金がかかるのが分かっているから「電話で簡単に教えてよ」と言ってくる方もいる。正直こういう人とは関わりたくないというのが本音だ。

僕らが何をお金に換えているのかをご理解いただけないからだ。

販売業ならモノがあるからそのモノの価格で分かりやすいし、飲食業も原材料が必要なのが分かるから、これもわかりやすい。製造業だってそうだ。サービス業という技術を売る業界だと、一見原価が無いからこういう現象が生じるのだろう。

本当にそうだろうか?サービス業だって原価がある。自分の時間を切り売りするしかない。だから自分の時間が究極の原価なのだ。また、間接経費も掛かっている。移動の経費や通信費。これだって立派な経費だ。シャッター1回切ったって、ストロボもシャッターも傷むし、積もればメンテナンスが必要になる。何も慈善事業をやっているわけじゃない。営利目的で仕事をしている。

医者だって弁護士だって同じだ。医者に「盲腸の手術なら楽勝だろうから、タダにしてくれ」「簡単に処方箋をタダで書いてほしい」とか、弁護士に「証拠もある簡単な訴訟だからタダでやってくれ」とか「相談なんてタダで当たり前でしょ」なんてことを言っているのと変わらないのだ。「対面じゃなくて電話で簡単に教えて」だって通じる話じゃない(もちろん顧問契約でもしてれば別だけど)

困ったお話なんです・・・。

でも・・・私の性格上、面白いことはもうからなくてもやる性格です。これからも、これまでも、無料(または相場よりも安く)撮影したお客様がいらっしゃいます。その方には少なからず「実験」にご協力をいただいております。あしからず。

2016年3月23日 kaneyan 未分類 No Comments

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