「高瀬舟」から考える幸せって

日本で一番幸せな都道府県は?-法政大学が研究発表

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111109-00000039-minkei-l13

北陸3県が堂々のトップ3。
わが、富山県は2位となりました。

たまたま、高瀬舟を読み返す機会があり、幸福論について考えてみたくなりました。

森 鴎外
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「高瀬舟」という作品は、自分の中学の教科書にも載っているくらいのメジャーな作品。
当時は興味が無くて、記憶に残っていなかったのですが、読み返す機会があったのでその感想文を兼ねて。

「高瀬舟」と言う作品は、
島流しの護送をする妻子持ちのサラリーマンと、
弟を殺めてしまった兄のお話。(ざっくりと要約し過ぎですが……)

主人公は護送するサラリーマン(正確には奉行所勤めの公務員なんですが、今の公務員とは違う感じなので)。

主人公は、妻子もいて、自らの親と同居する身。
兄はと言うと、幼い時に両親を流行病で無くし、貧乏ながらも兄弟で助け合いながら生きている。病気で弟が働けなくなってからも、必死に働いていたが、ある日家に帰ると弟が自殺しようとしている最中。結果、幇助してしまった罪で、島流しに合ってしまう。
島流しに合うと言っても、島に流される訳ではなく、遠くに送られるという意味。

その生活資金として、お役所から200文を与えられ、仕事があり、拘留期間はタダで食事が取れる。

一方のお役人は、奉行所から暇を出される(=クビになる)ことや、大病する事を恐れながらも、蓄えがある訳でもない生活。お役人とは言いながらも、ギリギリの生活を送り、妻は実家から仕送りをしてもらって、生活を成り立たせている身。

その200文もお役人にとっては大きな金額ではないものの、罪人にとっては未だかつて手にした事の無いほどの大金。

自分の要約が恐ろしく下手なので、伝わっていない様な気がするのでちゃんと本を読んだ方が良いと思いますが……(iPhoneの青空文庫アプリで読む事が出来ます)

この状況、今の日本と似てませんか??

幸せってなんでしょう?
お金をたくさん稼ぐことでしょうか?
定職を持っていることでしょうか?

タイミングよく、考えさせられる本でした。

2011年11月9日 kaneyan 読書 No Comments

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