仕事がら県内を西へ東へと走り回っていると、好きな景色を見つけることがある。
そんな中でも一番のお気に入りは、海沿いの道。それも、海の近くに田園風景が広がっている場所だ。
(ホントに誰にも教えていない秘密の場所。夕日の時間帯に出くわすとなお良い)
時間が有るときは、いつもこの場所を通っている。
最初は仕事で通った九十九里の風景に似ているなと思ったのが単純な理由だった。
でも同じように海があって、夕日が綺麗な場所なんてたくさんあるし(でも太平洋側じゃ無理だけどね)、田園風景もたくさんある。今まで何でこの場所にこんなにも惹かれるのか説明できなかったけど、今日通ったときにその理由がわかった。
それは自分がオフラインになれそうな場所だからだ。携帯の電波が届かないわけでも、光回線がきていないわけでもない。やろうと思えばすぐにオンラインだ。仕事柄3台の携帯電話を持ちながら、常に基幹業務システムをチェックしたり、SNSをみたり、電話がかかってきたり。いつも携帯電話とPCに縛られている。自分自身、端末やネットが好きではあるけど、時々疲れる事がある。
自分の本質はそこにはないからだ。脳がネット直結になれば話は違うかもしれない。でも、今のところはそうじゃない。物理的なインターフェイス(画面やキーボードなど)が介在する事にもストレスを感じるし、常にその情報をチェックしていなければいけない状況が嫌になっているのかもしれない。一旦、ネットにつながれば、SNSにしても基幹業務システムにしても、必ず誰か他人野の気配がある。その気配がストレスなのだ。
特に今、納期やリミットの近い仕事が立て込んでいるプレッシャーもあるかも知れないけど、特にオフラインになりたいと思っているのかも知れない。
僕を”知っている”人はこの状況を意外に思うかも知れない。ネットもPCも無い状態で過ごせるやつじゃない、と。
でも、ほんの1日でいい。朝日光で目がさめてから、夜眠るまで。時計も何も無い生活をしてみたいと思う。情報が無い生活というわけじゃない。きっと暇だから本くらいは読むだろうし。
僕のお気に入りの場所は、そんな「オフライン」になれる環境が整っている場所だ。なんなら、ここに小さな家を建てたい。一人で生活するのだから、そんなに大きな家は要らない。白いシンプルな内装の部屋。田園風景が広がって、周りに他人の気配を感じない空間。そんな場所で過ごせたら、どんなに幸せだろうか。一杯のコーヒーを入れて、椅子に座りながら本を読む。至福の時間だ。
それを簡単に実現しようと思うと、キャンプだろう。テントの寝袋とランタンとコンロ。とりあえずコレだけあれば何とかなる。他人の気配の無い場所へ。