【84日目】文章力
先日、ある子どもと話したときのこと。
別に営利目的でもなければなんでもないんだけど、僕のいろんな過去の経歴に興味を持ってくれる人がいる。不登校とか学校になじめないって言うのは僕の得意分野で、別にお説教するわけでもないし、行きたくなきゃ行かなくても良いじゃんっていう考え方で、いろんな話を聞いてあげてたるする。
そんな中で・・・数学のテストで点数が取れないという悩み(本人というよりは、親御さんの悩みだけど)
親御さんが心配してたのはケアレスミス。僕もケアレスミスが多い人間だったから、そこは偉そうな事は言えない・・・。でも、実際に気になったのは、ケアレスミスよりも、問題の意味が分からなくて落としている問題が多い事。そっちのほうが問題だと思ったからだ。だから、大問全滅という事態になってしまう。そうすると点数が取れない。
何よりも中学校の数学で一番ネックになるのは、今までと違って、ただ問題を解くだけじゃなくて、証明というのが出てくる。大体は合同な図形とか、相似とかそういうものの証明。
僕はこういう問題でさえも、アルゴリズムで解いてたから、実際にはテンプレートに文言を当てはめていくだけ。だから文章力は必要なかった。だけど、実際は合同な図形の証明をしようと思うと、文章力は絶対に必要になってくる。
この文章力というところ・・・実際に先生も困っているポイントだった。どうやって文章力を付ければ良いのか分からないと。
この問題に対してのアプローチは2つ。1つ目は文章をひたすら読むこと。つまりは読書だ。だけど、僕は2つ目の逆のアプローチが正しいと思っている。それは、文章を書くこと。文章を書くことには、正解などない。伝われば良いのだ。
相手に伝えるためには、どんな構成にしようかとか、どんな言葉を使おうかとか、考える事はたくさんある。だから、拙くても、短くても良いから、まずは書くことだと思う。だから、その子には、ひたすら日記を書けと伝えた。短くても良い。最初はログ(記録)で起こったことを書くだけでも良いと。そのうち、自分の喜怒哀楽や、気持ちが加わっても良いと思う。だけど、最後には小論文にまでなれば良いと思っている。なぜそう思うのかという根拠も書けるレベルになれば、十分に文章力が上がっている。
だから、面倒なときは「面倒だから今日は寝ます」でも良いから書けと伝えた。後付の理由だけど、書くと気持ちがすっきりするところもあるし、ソーシャルスキルの向上にも寄与するところがあると思う(自分の感情や考えを伝えるという面で)コレは読書では絶対に得られない。
そうやって書いた文章には正解など無い。だけど、少しずつ、書くことに対しての苦手意識がなくなると、数学の読解力も上がるんじゃないかと期待している。読解力が上がれば、別に学校の勉強だけじゃない。生きる力に変わる。と、そう思っている。